2011年7月28日木曜日

偽一休和尚説法之図 歌川国芳

The False Ikkyû Preaching to the Bill Collectors / Kuniyoshi
偽一休和尚説法之図 歌川国芳 1843~1847年頃

"一休和尚ハ後小松天皇の御落胤なり其名を宗純と申し都紫野大徳寺なる宗曇花叟の嗣法にて出藍の方(さえ)弥(いよ/\)高く禅機悟法に長給ふ故 世の人是を生佛と称す 或年河内国生駒嶽(いこまやま)の麓に閑居したまひしに、時節(おりしも)極月(ごくげつ)晦日(つごもり)の夜 草庵へ討債(かけこい)共の大勢にて来りしかバ御弟子箔蔵主(はくぞうず)ハ侠客野晒悟助(おとこだてのざらしごすけ)といひあハせ、自(みずから)一休なりといつはり地獄極楽の有様を軍陣のことによけ?いと面白く法談なし或ハ諸経の趣意をやハらげ無常迅速の理を世にあハれげに説けれバ悟助ハ程よき頃を見て勧進木さく(柄杓)を持まハるに聴衆の面々感にたへ債(はたる)ことハうち忘れ貸高を記した帳面に墨をひきて消あれバ他所にて債りし金銭を布施物にいるゝ者も有て暫時欲念を散じけるとぞ 故人京伝翁の著作せられし本朝酔菩提の文を省略して 柳下亭種員筆記"

"はたるべき かけハはたらで つみとがの帳けしをさへねがふをかしさ たねかず"

参照:錦絵の風刺画データベース(ウィーン大学)



0 件のコメント:

コメントを投稿