スライド27(動画 Part 4/8 00:51~00:57)
「試験結果のまとめ」
○ 汚染除去の結果
・ 屋内線量率は、3.9~8.6μSv/hが3.1~4.3μSv/hに低下。さらなる低下のためには、家屋の周囲50m~100mの範囲の除染が必要。
・ ビニールハウス(畑)、牧草地、水田の放射能(セシウム)の濃度は、耕作制限値の 5分の1~2分の1に低下。
ビニールハウス(畑):89%~93%(暫定値)
牧草地:93%~95%(暫定値)
水田:69%~85%(暫定値)
この値は、測定器のBG補正をすれば、さらに除去率は5%から10%良くなると推測。
○ 最終処分(放射能除去に伴う土壌、草、その他の処分)
・ 放射能の除去に伴う廃棄物は、各自治体で数十万トン~数百万トン、福島県全体では数千万トンになると推測される。
・ 除去廃棄物には、セシウムー137(半減期30年)、セシウムー134(半減期2年)が含まれており、これを安全に集積処分する場所を確保することが、あらゆる放射能除染の必 須事項である。
・ 処分場としては、セシウムの半減期を考慮すると200年~300年は他の用途に供しない場所が必要である。
・ セシウムはベントナイトやゼオライトに取り込まれた場合、300年で0.1ミリメートル程度しか移動しないので、安全を担保しつつ管理処分することが極めて容易である。
スライド28(動画 Part 4/8 00:57~01:40)
「4.学校等の放射能除染」
汚染の状況
・校庭、通路、草むら(土手)、芝生、花壇、屋根など、広範囲に汚染している。
・Csは、表面または表面近くに大部分が留まっている。
土壌、草むら、樹木の除染
・ポリイオン溶液を散布し、土壌等を固化し、Csが飛散しないようにしてから土壌や草を丁寧に剥ぎ取る。2-3cm程度の厚さでほとんど除去できる可能性が高い。
・樹木(常緑樹)は、出来るだけ剪定する。
レンガ、コンクリート等
・GMサーベイメータで測定しながら洗浄する。この際、適当な除染液(家庭用洗剤等)やポリイオン溶液も有効かも知れない。
校舎等の屋根、雨樋、ピット
・屋根は高圧洗浄し、雨樋にはセシウムが溜まっているので、丁寧に高圧洗浄し、洗い流す。
・ピットには予めゼオライト等を入れておき、汚染状がそのまま下水等に流れないようにする。
汚染除去効果の確認
・一度で除去できてない場合もあるので、GMサーベイメータで確認することが必要。
廃棄物の処理・処分
・剥ぎ取った土壌、草等はビニール袋に入れてまとめ、最終処分場に運搬。
スライド29(動画 Part 4/8 01:40~05:01)
「放射能除染の一般的留意事項」
・汚染除去の基本は、汚染(放射能)を広げないように丁寧に取り除くこと。
・Csは比較的飛散しにくいが、吸い込まないようにマスク(花粉用)をし、手袋(薄手のビニール)をすること。
・ GMサーベイメータ(放射能測定器)、NaIサーベイメータ(線量測定器)をもつ、専門家のサポートを得ることが必要
学校等の除染方法は、一般家庭の場合でも同じく適用できるが、除染をすれば廃棄物がでるので、その処分についての対策が必要。(自治体等でまとまって広く除染することが効果的)
スライド30(動画 Part 4/8 05:01~05:05)
「5.日常生活について」
① 食品摂取基準値
② 大気中の放射能
③ 放射線の健康影響
スライド31(動画 Part 4/8 05:05~09:20)
「① 食物摂取基準値」
・ 食物を摂取したことによる内部被ばく量が一年間に5mSv以下になるように決めたもの。
・ 全ての食品が制限値の汚染があることを前提としたもの
Cs137を約72、000Bq摂取すると1mSvの被ばく量
★ 伊達市のキロ当たり580Bq梅を一年間に10kg食べた場合の被ばく量は、75μSv。
★ 神奈川県の新茶から、570Bq/kgのセシウムが検出されたことで、出荷自粛措置がとられたが、これは一年間に135kgのお茶を食べた場合に1mSvになる値。
スライド32(動画 Part 4/8 09:20~10:47)
「飯舘村長泥地区の野菜の放射能検査結果(Bq/kg)」
よく土を洗い落とせば、 飯舘村長泥の野菜も 美味しく食べられる。
スライド33(動画 Part 4/8 10:47~11:47)
「②大気中の放射能」
空気中には放射能がないので、窓をしめたり、マスクをしたり、長袖を着る効果ゼロ。洗濯物、布団も外で乾燥させても問題はない。
スライド34(動画 Part 4/8 11:47~12:09)
「Cs-137ガンマ線の遮蔽」
コンクリートの建物の中は線量 が低くなるが、ガラス戸や雨戸では効果がない。
スライド35(動画 Part 4/8 12:09~12:46)
「③ 放射線の健康影響」
JCO臨界事故による住民に対する 最大の影響は心的ストレス
スライド36(動画 Part 4/8 12:46~13:25)
「放射線の相対危険度(国連科学委員会1994年報告書より)」
スライド35(動画 Part 4/8 13:25~14:44)
「妊娠と放射線(ICRP勧告84より)」
ICRP勧告84妊娠と放射線に収載されている、複数の疫学調査結果。
放射線を大量に使う必要 があった、50年近く前の調査結果も含まれている。
100mSvの放射線を受けて も小児がんにならない確 率は99%以上。
講義終了
補足スライド1
「福島第一周辺の空間線量率(保安院・東電公表値)」
補足スライド2
「空間線量率の変化(30km以遠)」
※動画の5/8以降、質疑応答は未見。
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