「漫画」の語源にかかわる山東京伝の著作を、「四季交加」(Shiki no Yukikai)とするものと「四時交加」(Shiji no Yukikai)とするものがある。
この絵本の題簽(だいせん:表紙の題名を書く紙)には「四季交加」と書いてあるのに、見返しには「畫圖四旹交加」(畫圖は小字横書、旹は時の異体字?)と書かれている。そのために書誌の混乱があるらしい。
公的施設では筑波大だけに原本があり、その書誌情報はタイトルを「四時交加」としている。一方で1979年の複製本は「四季交加」で出版された。
国内も海外も「四時交加」(Shiji no Yukikai)が優勢。たぶん漫画の語源に山東京伝を持ち出したオリジナルの文章に「四時」(Shiji)とあるのだろう。しかしながら英語版wikiのように「四季」(Shiki)を使用する文章も少なからずある。
で、結論から言うと私は「四季交加」(Shiki no Yukikai)に与することに今決めた。「浮世絵類考」をはじめとする各種の浮世絵文献が「四季交加」を使っているからだ。むかしから慣習的に使用されている言葉を変えてしまうと古文献にたどり着き難くなってしまう。
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